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Amazon.co.jp: 不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録 -Switch : ゲーム
"ローグライク"ゲームを日本にもたらしたシリーズの1つ、『風来のシレン』シリーズの14年ぶりの最新作。
『不思議のダンジョン』シリーズでの”ローグライク”のシステムは以下のような要素で構成されている。
- リアルタイムではなくターン制でゲームが進行する
- グリッドベースで移動、攻撃を行う
- マップが毎回ランダムで生成される
- 倒れると全てのアイテムを失い、レベルも階層も1からやりなおしになる
- 落ちているアイテムを限られたインベントリで管理し、どこでどのアイテムを使うかという戦略が攻略のカギになる
今作は原点回帰が1つのテーマとなっており、夜システムの廃止など、『4』『5』よりも『初代』『2』に近い作品になっている。
また、ストーリーダンジョンが1ダンジョンで地続きになっており、初回の挑戦でクリアも可能。
それ以外にも様々なダンジョンがあり、99Fの踏破を目指す”もっと不思議のダンジョン”も健在。
グラフィックは『4』『5』のようなドット絵ではなく、『2』を彷彿とさせる3Dグラフィックとなっている。
プレイ時間
40時間ほど。
ストーリーダンジョンである「とぐろ島」「水龍の洞窟」と、最高難易度のダンジョンである「とぐろ島の神髄」あたりはクリア。
その他ダンジョンはあまり手付かず。
シリーズでは『5+』『GB2』のみプレイ済み。
良かった点
ゲームシステムがちゃんと面白い
アイテムのやりくり、強敵をどう切り抜けるか、いかに長いダンジョンを踏破するかなど、ローグライクというゲームシステムの面白さがちゃんと楽しめる。
難易度もしっかり高く、経験者は歯ごたえを感じ、初心者は簡単にはクリアできないレベル。
『3』のようなレベル継続性もなく、『初代』『2』の面白さを正当進化させたような面白さを体験できる。
テンポ、操作感がいい
各種アクションやUI操作のテンポがよく、ストレスなく操作できる。
『5』からテンポはよかったが、3Dグラフィックになってもそれ以上に速いテンポ感となっている。
(ただ、戦車系の爆発だけはもう少しテンポよくしてほしかった)
便利機能が(ほぼ)もれなく実装されている
モンスターや道具、状態の各種図鑑、便利ダッシュ、投げ物系ショートカット、機能系ショートカット、ライブ探索など、便利機能がもれなく実装されており、シリーズで最も快適に遊べるといってもいいくらいの機能が揃っている。
(ただ、道具図鑑の値段順ソートは欲しかった)
自然回復が早い
今作はHPの自然回復が速く、連戦にならなければだいたいHP最大の状態で敵と戦えるようになった。
これによって敵との殴り合いがしやすくなり、『5』のダンジョン深層での窮屈なプレイ感と比べると、爽快感のあるプレイ感になった印象。
また、HPが少ないときに引いて戦うという選択がかなり有効になり、戦術の幅も広がった。
神器が嬉しい
たまに強い武器盾を入手することができる神器システムが、ハクスラ要素を生み出していて面白い。
攻撃力や防御力が通常よりかなり高かったり、合成では付けられない印が最初から付いていたりと、かなりランダム要素があるのも楽しい。
ただ、付いているだけで使い物にならなくなる印が最初から付いていることもけっこうあるので、そこのバランスは少し難しいところ。
冒険中に好きな印を消すことはできないのももどかしい。
気になった点
低層の敵が強すぎる
低層でまだ有効なアイテムがほとんど拾えていない段階での敵が強すぎる。
まず1Fの敵が強く配置次第でどうしようもない場面が多すぎるのと、盾が拾えないと3F時点で殴り合うのが難しくなりジリ貧になるのも厳しい。
最高難易度ダンジョンである『とぐろ島の神髄』以外でも上記のような傾向なので、少し運ゲー感が強すぎる印象。
初心者がプレイすることも考えると、ストーリーダンジョンでも3Fからかなり強い敵が出現するため、そこでゲームオーバーになり投げてしまう要因になってしまうように感じた。
”デッ怪”
正直面白さには繋がっていない印象。
対処方法がほとんど石のみのため、戦術性がかなり低い。
石を持っていれば脅威でもないし、逆に石がないと対処方法がなく詰んでしまうこともある。
全フロアを回ればいいアイテムを獲得できる、という仕様はリスクとリターンがあってある程度面白いが、それもゲーム内で説明されないため不親切。
総じて、別になくてもいい仕様のように感じた。
(プロモーション的にはインパクトがあって有用なのは理解できる)
値段識別が結局しづらい
上述の通り道具の図鑑があり買値と売値も書いてあるのだが、値段順にソートができないため値段での識別がやりづらい。
また、アイテムが識別済みかを見る一覧もあるのだが、こちらには値段が書かれていないため、結局2つの画面を行き来しないと値段識別ができないところも厳しい。
結局攻略サイトや有志の作成した値段識別表が一番見やすくなってしまっているように感じた。
モンスターのバリエーションが少し寂しい
数値的な種類数でいえば5と6であまり違いはないが、モンスターのバリエーションが5に比べると弱いように感じた。
シレン5:58種類×4Lv
シレン6:55種類×4Lv+6種類
・忍者種、山伏種
忍者系と山伏系だけで10種類を占めているためかさ増し感がすごい。
それぞれの能力も少し地味目なため印象にも残りづらい。
山伏系は正直ぱっと見でどの種類か覚えられない。
・レベルが存在しないモンスター
『5』とは違いレベルが存在しないモンスターが6種類おり、どの階層でも同じモンスターのため少し寂しく感じた。
(ただ役割的にレベルを分ける必要がないのも分かる)
・「とぐろ島の神髄」でのモンスターテーブル
『5』の最もスタンダードな”もっと不思議のダンジョン”である「原始に続く穴」では長くとも5階層ごとで登場するモンスターは入れ替わっていたが、「とぐろ島の神髄」ではかなり長い階層で主なモンスターが入れ替わらない部分が多い。
(特に66-79Fのミラクルチキン&シハン&がいこつまてん、80-99Fのアークドラゴンなど、他にも10階層ほど○○地帯が続く部分も多い)
よって、上記のような地帯のための対策アイテムを用意しひたすら降りるだけ、という変わらない体験が長く続くため、攻略法の固定化や戦略性の低下を招いているように感じた。
ベース装備の価値が薄い
今作は装備成長の仕様がなく、これ自体は装備の乗り換えがしやすくなるためいいと思ったが、ベース装備の効果と印の効果が同じになってしまったため、ベースにする装備自体はほとんど何でもよくなってしまった。
(一応共鳴効果の差はあるため最強装備を考える上では何でもはよくないが、持ち込み不可ダンジョンでは共鳴を狙うのは現実的ではない)
『5』の成長後の装備のようにベース装備の効果は印よりも少し強いくらいにすれば、拾う武器や盾によって毎回違った体験ができるように感じた。
マゼルンが強すぎる
まず出る階層の割にステータスが高い。
そしてただでさえ武器か盾を飲み込ませてこちらが弱体化しているためさらに戦うのが厳しい。
さらに飲み込んだときに状態異常が回復するため、状態異常での対策もやりづらい。
投擲無効、飲み込んだ時に攻撃力が上がる効果もあるのであまりにもリスクが高く、もう少し弱くしてもよかったように感じた。