lime雑記

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【ゲーム感想】Hydroneer

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地面に埋まっている鉱石を掘り出しお金を稼いで、採鉱の効率化を進めていくゲーム。

最初はシャベルとブラシしか道具がなく、シャベルで土を掘ってタライに入れ、そこに水を入れてブラシで磨く、という手順を踏むことでやっと鉱石が手に入る。
お金が溜まって採取機が買えるようになると、採取機に土を入れるだけで鉱石が出てくるようになる。
さらにお金が溜まってドリルが買えるようになると、土を掘ることも自動化され、これらをうまく配置するとほぼ全自動で鉱石を掘ってくれるようにもできる。
このように徐々に自動化、効率化していく体験ができるのがこのゲームの特徴である。

このゲームはインベントリがなく、手に1個しか物を持つことができない。
買い物をするにもUI上で物を選ぶのではなく、置いているものを手に掴んで所定の位置まで持っていくという工程を踏む必要がある。
(もちろんお金もオブジェクトとして持って行って所定の場所に入れる必要がある)
このように基本的に不便なゲームなのだがその分、自動化、効率化できたときの喜びがより大きいものにもなっている。

ゲームの目的というのは特に存在せず、最初に提示されることもない。
鉱石が採れる地面、採った鉱石をお金に変えられる質屋、お金で道具などを買えるショップは用意されており、あとは好きなようにしろと言わんばかりのシステムである。

グラフィックは3Dでハイクオリティな訳ではないが、ローポリテイストで統一されていて、味のある世界観が表現されている。

プレイ時間

10時間ほど。

良かった点

自動化の工程が面白い

先述の通り手動で鉱石を採るのはあまりにもめんどくさいため、自動で鉱石を採掘できるシステムができたときはかなり嬉しかった。
どのようにオブジェクトを配置すればより効率的かも結構考える必要があり、考えている時間も楽しい。

不便さを楽しむことができる

手に1つしか物を運べないなど不便な点が多いゲームだが、これがなんとなくゲーム全体にリアリティをもたらしていて、その分便利にしていく工程を楽しむことができた。

気になった点

チュートリアルが一切ない

ゲーム開始後にすぐフィールドに降り立つのだが、そこで一切の説明がない。
まずどこへ行って何をすればいいのか、もとより何をするゲームなのかも分からないので、さすがに不親切すぎるように感じた。

ゲームの目的が見出しづらい

ゲームの目的も提示されず、先述の通り一切の説明もないので、何をモチベーションにプレイするのかはプレイヤーに委ねられている。
自分から目的を見出してプレイできないと中々楽しむことは難しい印象。

不便が過ぎる点もある

タライに入ったたくさんの鉱石を間違えてひっくり返すと1つ1つ手で拾わないといけなくなったり(鉱石を引っ付ける磁石もあるがこれはこれで使いにくい)
鉱石を溶かそうと壺に入れるときに少し目測を誤ると全然壺に入ってくれなかったり、さすがに不便すぎると思った点も多かった。
先述の通り不便さのベクトルが少しリアルなので、こういう不便さを楽しめる人ほど向いているかもしれない。

総評

自動化、効率化を楽しむ工場系ゲームとしては少しクセのある作品。
初見でプレイすると本当に何をすればいいか分からないので、他の人のプレイを見てからプレイするのがおすすめ。

【個人的評価】87