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【ゲーム感想】Potion Craft: Alchemist Simulator

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※早期リリース版での感想になります

錬金術師となりポーション作りを極めるゲーム。

ゲームの流れとしては、ポーションを求めるお客さんが来る→必要となるポーションを作ってお金を稼ぐ…というシンプルな流れ。
ポーションの基となる素材は1日に1回庭から採取できるのに加えて、客としてたまに来る商人から購入することもできる。

このゲームの一番の肝はポーション作りの部分で、ここにこのゲームの面白さが詰まっている。
このゲームではポーション作りを地図上の探索に例えていて、素材Aを使えば上に進む、素材Bを使えば右に進む…のように素材によって進む方向が決まっている。
地図上にはポーションの効果が付与される場所があり、素材をすりつぶしたり鍋に入れたりしてその場所を目指していく…というのが基本の流れとなっている。
一度作ったポーションは処方本に保存しておけて、(上限あり、購入によって増える)一度保存すればワンクリックで同じものが作成できる。

ゲーム全体の目標としては「錬金術師への道」という実績のようなものが用意されており、それを順番にクリアしていくことが目標となる。

プレイ時間

6時間ほど。実績の4章くらいまでプレイ。

良かった点

ポーション作り

ポーション作りを地図で表現しているのがおしゃれでよかった。
素材によって進む方向が違うのが面白く、色々試行錯誤したくなる。
ポーションの効果の箇所にぴったり重なるほどポーションの効果が高くなるので、様々な道具を使いながら微調整するのが面白かった。

グラフィック

中世の本のようなテイストで統一されており、世界観をうまく表現できている。UIのクオリティも高くゲームへの没入感を高めてくれる。

気になった点

ゲーム全体の広がりの少なさ

このゲームのやることとして、素材を入手、客に求められたポーションを作ってお金を稼ぐ、という流れ自体は変わらないので序盤こそ面白いが中盤以降の広がりのなさが気になった。
ゲーム全体の目標が「錬金術師への道」という実績リストしかないため、ゲームとしての寿命が短くなってしまっていると感じた。
プレイヤーのレベルアップ、能力アップ、店のレベル、店の評判、伝説の処方など、成長要素はあるのだがどれもゲームシステムを大きく広げるものではないため、おまけ程度のコンテンツに感じた。

地図の奥の方へ行くのが大変

こちらも中盤以降の問題で、ゲームを進めるにつれて必要となるポーション効果が地図の中心から遠ざかるため、目標までの道のりが長くなっていくのだが、地図の奥の方へ行こうとすると多くの素材と手間を使うことになり、億劫さが面白さを上回ってしまっているように感じた。
途中までの道も処方本に保存しておけるが、処方本は上限があり効果が高いポーションを保存しておきたくなったため、あまり道中の状態を保存しておく気になれなかった。

ポーションを売る部分のシステムの薄さ

基本的には客が来て必要なポーションを注文しそれに応じたポーションを作って渡す、という流れなためそこに面白さが少ないのは少しもったいなく感じた。
仕入れや販売などの要素もあれば経営シミュレーション要素が生まれるのでそちら方向の面白さもあればゲームとしての寿命がもう少し延びるかもとは思った。(コンセプトに反してる可能性もあるので一概には言えない)
ちなみに、値段交渉というシステムはあるがこれは単なる目押しゲームな上、お金をやりくりするという遊びが少ないため微妙な要素となっているように感じた。

総評

ゲーム自体のアイデアや全体のクオリティは素晴らしいと思ったが、ゲームの寿命としてはかなり短いものになってしまっているなという印象。
(早期リリース版での感想なので、正規リリースでは変わっているかも)
序盤のゲーム体験は素晴らしいものがあったので興味があればプレイしてみるのをおすすめ。

【個人的評価】87